【農場訪問】多様な人たちが手掛ける野菜づくりの現場

大泉農場では、地球環境にやさしい野菜づくりに取り組まれている農家さんへお邪魔し勉強をしております。

今回お邪魔したのは、大泉農場の師匠でもある八尋 健次(やひろ けんじ)さんがやられている、福岡筑紫野市にある『オーガニックパパ』さん。

●オーガニックパパの特徴①:野菜づくり
畑に生えている草、落ち葉や枝、キノコ工場から出る廃菌床、おがくずなどの地元で歩ける距離で調達できる資材を使って、炭素資材を循環させる農法をされており、点在する畑どこに行っても廃菌床が山になっている光景は圧巻でした。

●オーガニックパパの特徴②:農福連携
「農福連携で食育を担う」をコンセプトに、有機農産物の生産や無添加食品の製造、料飲サービスを通じて障がい者雇用を実現。身体や心に疾患を抱え、社会で普通に働けない方に向けてのサポートを農業通して実践されています。

その他にも、オーガニック給食事業や有機JAS認証(有機料理レストラン)の自社直営店の食堂を持っており、近年注目が高まっている領域について先進的に取り組みされています。

まずは圃場を見学

事務所から車で数十分圏内のエリアに圃場が点在しており、幹線道路沿いにあったりと地域に密着した畑の数々に驚かされました。筑紫野市以外にも農地が拡大中で来年にはさらに増えているのではないかとのこと。

先ほど述べたとおり、点在している畑には大小にかかわらず、畑の片隅にキノコの廃菌床が山のように置かれており、ほぼ毎日に近い頻度でキノコ工場から運び入れているそうです。それを障がい者の方が1つの業務として、自分のペースで畑に撒いて炭素資材の循環を行っていました。

オーガニック給食事業もされていることもあり、子どもたちにも馴染みのあるニンジン、玉ねぎ、じゃがいも、ホウレンソウ、コマツナ、ネギなどを中心に作られておりました。

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収穫した野菜は出荷場へ

規模の小さい大泉農場では経験できない出荷場も見学、一部梱包作業もお手伝いさせていただきました。

オーガニックパパさんは、野菜の販売先への卸し、オーガニック給食、自社レストランを抱えているので、出荷場はまさに“時間”との戦いの場でした。

当日の出荷計画に基づいて、朝7時ころから収穫が始まり、収穫できたものがどんどん出荷場に集まり、障がい者の皆さんと一緒に自分の担当している野菜をどんどん梱包していきます。

私も水菜の出荷分の梱包をお手伝いしました。有機野菜だからこそですが、水洗いしただけでは落ちない虫がいれば、1株1株丁寧に目視しながら梱包していきます。

こうして収穫し山積みになっていたコンテナは、その日の夕方には様々な納品先へ出荷されていきます。

野菜作りも出荷作業もとにかく“時間”が大事という言葉は印象に残りました。

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農場の働き方

見学や一緒にお手伝いさせていただく中で、1人1人の個性や特徴に合った働く環境が整っているなと思いました。

障がい者の方といっても、状態はそれぞれのため、働く人との相性、業務との相性に応じた働く環境をつくり、個人のペースに合わせて働くことができる体制づくりが農福連携において大切だと感じました。

食の提供の場へ

オーガニックパパの事務所近くには、「まいにち農園食堂 オーガニックパパキッチン」があります。

ここでは、オーガニックパパの圃場で採れた新鮮野菜を使った様々なメニューを提供しています。地域のお客様・社員・オーガニック給食の利用者に向けた食の提供を行っていました。

とても魅力的だったのが、有機野菜を使った6種類ほどのお惣菜食べ放題!

野菜好きには堪らない、安心・安全、そして、お財布にもやさしい食堂です。地域の皆さんが気軽に有機野菜に触れることができるアットホームな空間でした。

店頭で採れたて新鮮野菜も購入できます♪

▼ぜひ、お近く行かれた際はお立ちよりください!▼
店名  :まいにち農園食堂 オーガニックパパキッチン

住所  :福岡県筑紫野市大字永岡182-2

営業時間:11:00〜21:00

定休日 :火曜日(年末年始 12/30~1/2お休み)

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糸島の地へ

オーガニックパパの八尋さんが、以前、糸島市にある古民家を改装し、農産物の直売所とした伊都安蔵里を運営されていたこともあり、糸島の有機農家の皆さんにも会わせていただくことができました。

近年、糸島の人口は増加傾向であり、移住先の注目スポットになっています。イギリスの情報誌「MONOCLE(モノクル)」が実施した『輝く小さな街(Brightlights, small city)』の2021年ランキングで、糸島市が世界3位にランクインするほど魅力ある街となっています。

人が増えると仕事も必要になるということで、新規就農者も増えているようです。

大泉農場でもショウガを栽培するので、保管方法含め、ショウガ農家のやり方について教えていただきました。

人口減少、農業の担い手不足に直面する日本の農村部の新たなライフスタイル・ビジネスモデルが作られている

糸島を今後も定期的に訪問し、学んでいきたいと思います。

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今回3日間滞在して、八尋さん・オーガニックパパさんがやられていることのほんの一部分しか見ることができていません。今後も多くのことを学ばせていただきたいと思っています。

八尋さん・オーガニックパパのスタッフの皆さま
お忙しいなか、快く受け入れていただき、ありがとうございました。

▼今回お邪魔した農場▼
オーガニックパパ
WEB : https://organicpapa.org/

Instagram : https://www.instagram.com/organicpapa/

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ABOUTこの記事をかいた人

KEEN

身近に起きた耕作放棄地の問題から農業ビジネスに興味を持ち 大泉工場が掲げるミッションと有機農業を通して新しい価値を創ることに共感し、入社。 ”農業”を通じて、関わる人の「カラダとココロの健康」に貢献する。 2030年に向けて有機野菜が当たり前の世の中に!を目標に日々学び邁進中。