みなさん、こんにちは!広報の高橋です。
mizuiRoインタビュー番外編Vol.5は、廃材を使用して家具を製作されている「PEACE CRAFT」西村まさゆきさんのインタビューです。今回は最終回、後編をお届けします。
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――西村さんは、新しい取り組みに対して積極的で、創造性に富んでいらっしゃいますよね。そんな西村さんが毎日イキイキと過ごすための秘訣はありますか?
西村さん:意識していることがあるんです。以前は朝起きてすぐにメールチェックし、その日のスケジュールを確認していました。夜は早く寝るので、寝ている間に受信したメールを返信したりと、朝起きた瞬間から仕事モードでしたね。
そんな風にしゃかりきになって働いていたある日、高血圧が原因で倒れてしまい、病院に運ばれたんです。身体的な問題があったとは思いますが、その時に周囲の人から「仕事しすぎだ」「交感神経と副交感神経のバランスを取った方がいい」と言われてしまい…。
それをきっかけに、あえて余白を作ることを意識するようになりました。
高橋:あえて余白を作る…とは、具体的にどんなことを実践されているんですか?
西村さん:まず、ベッドに携帯電話を持っていくことをやめました。家から山が見えるので、起きてすぐに山や自然の景色をぼーっと眺めたり。
最初はしんどかったです。「今日はこの後どうするんだっけ」「予定忘れてなかったかな」とか、考えすぎちゃって。今では余白の時間を最低30分は取るようにしています。そうすると、自分が何をしたいかに意識が向くんです。しなければならないことに迫られるのではなくて。今日は少し歩きたいなと思う日には、ぼーっと過ごす時間を早く切り上げて散歩してみたり。
余白の時間を取るようになってからは、前日にスケジュールを確認する癖がつきました。翌日に焦ったり、予定に追われずに、自分の時間を大切にしたいので。
――余白を作る習慣を始めてから、人間関係に変化はありますか?
西村さん:まず、自分自身が変わりましたね。今は自分のために生きていると自信を持って言えます。自分の機嫌を自分自身で取れるようになりました。
人間関係に関しては、職場の雰囲気が良くなったと感じています。僕がスタッフたちを怒ることがなくなりましたね。以前であれば「俺はこう思っているから、こういう風にして!」と要望していたのですが、今ではスタッフたちの自発的な行動を待てるようになりました。
大泉工場 代表大泉寛太郎(以下、KAN):スタッフから話かけられることも多くなったんじゃないですか?
西村さん:コミュニケーションは格段に増えた気がします。僕自身が穏やかになり、話しかけやすい雰囲気になったんだと思いますね。
高橋:やはり、日々をご機嫌で過ごすのは大事なことですね…!ただ、自分のご機嫌を自分で取るのは想像以上に難しいことだなと思います。
KAN:僕もここ一か月は、自分の機嫌をどうやって取るかについて考えていました。僕もスケジュールをガチガチに詰めてしまうタイプでした。余白があれば何かしらの予定で埋めるのが習慣になっていて。しかし、ご機嫌でいることを考えるようになってから、何かに追われているような状況は良くないと思うようになりましたね。僕にはボケッと過ごす時間も必要です。
意識的に余白を作るようになってからは、僕自身にゆとりが生まれたのか、スタッフが積極的に話しかけてくれるようになったと感じています。以前から「分からないことがあればなんでも、いつでも聞いてほしい」と伝えてきましたが、コミュニケーションは求めるものではないなと、今では思っています。
西村さん:とっても共感です。笑 こちらは、フランクに話しかけてほしいという想いで一杯だけれども、その求める姿勢がかえって圧力になってしまうのかもしれないですよね。
KAN:そうなのかもしれないですね。なんにせよ、スタッフが自発的にコミュニケーションを取ってくれるのは、本当に嬉しいです。
高橋:お二方とも、意識的に余白を作ったり、自分自身に意識をむけることで、人間関係に良い影響が生まれているんですね…!
―ー西村さんは余白を作る以外に大切にされていることはありますか?
西村さん:自然に触れる時間も大切ですね。山に入ったり、自然に触れたときに物事の理解が進むことがあるんですよ。デスクに座って悩んでいたことも、身体を動かして自然に触れると、急に点と点が線で繋がるような感覚があるんです。
高橋:凝り固まった思考を自然に触れることでリセットされているんですね!
西村さん:そうなのかもしれません。あとは、自然からインスピレーションを受けることも多いです。枝の曲がり方とか、葉っぱの落ち方、足元に落ちている葉などをよく見てみると、人の手が加わっておらず、とても自然なものなのにバランスが取れているんですよ。山や波、雲の動きが新しい発想をもたらしてくれることも多いです。
――大泉工場とPEACE CRAFTの今後の展開を教えてください。
KAN:大泉工場の敷地であるOKS CAMPUSをアップサイクルな家具やプロダクトがあふれる空間にしていきたいと思っています。西村さんのセンスやお力を借りて、大泉工場の理念や取り組みを体感できる場づくりができたらと。
西村さん:楽しみですね!緑が多く、ゆったりとした時間を過ごしに来る方が多いと思うので、僕らが手掛けるPEACE CRAFTのプロダクトとの相性が良いと思います。
高橋:まずは、PEACE CRAFTの皆様に製作いただいた家具たちを見て、触って、使っていただくことで、大泉工場の「素敵な環境を創造する」活動を体感いただきたいです!西村さん、本日はありがとうございました。