chaff KOMBUCHAとは!?コーヒーの焙煎時にどうしても生まれてしまうコーヒー豆からでるchaff。chaff KOMBUCHAで叶えたいこと。

_SHIP のはじめです。

コーヒーが大好きなkombuchaブリュワーとして
そんな自分が出来ること…がついにカタチになりました。

コーヒーの焙煎時に出る豆殻chaffを活用したアップサイクル飲料
「chaff KOMBUCHA」をリリースします!

圧倒的なマーケットを持つコーヒー業界に触れること1年。
日本にコーヒー文化が浸透する過程から分解して、
その延長線上にコンブチャが交われるか!?という大胆不適なアイデアからスタート。

茶葉とコーヒーの組み合わせを模索するのはもちろん、
LEAVES COFFEEさんとご縁を頂いて2023年7月7日にcoffee kombuchaのボトルをリリース。
コーヒーのことばかり考えていました。

かどた1

その活動から見えてきた「chaff」という素材。大豆のようなミルキーな香ばしさ。

当初、chaffという素材のことは全く知らず、
coffee kombuchaの開発をきっかけにコーヒーの現場にお邪魔させて頂く中で、
焙煎後の店舗に訪れたことがきっかけでした。

ロースタリーではついさっきまでコーヒーが焼かれていた熱気のような余韻に
気持ち良さを感じる一方で、店舗の片隅に山積みになった麻袋。

どこか様子が違う。

豆が入っているパンパンに腫れた状態でなく、クッションのように膨らんでいる。
興味本位で中を見せてもらうと黄金色の繭のようなものが山盛りに入っていて、
それが何段にも積み重なっていた。

かどた2

麻袋を開くとそこにあったのは大量のchaff。
コーヒー豆を焙煎する際に剥がれ落ちる薄皮で、
ロースタリーでは破棄されている割合が高い素材。堆肥にされることも多いそう。

手に取ると、嵩以上にほとんど重さはなく空気を掴んでいるよう。
変なタイミングで息をするとあっという間にあたり一面がchaffだらけ。

「すいません!」っと、謝る僕に「そういうものですよ」と。
周りに散らばったchaffは箒で掃除されていました。
現場目線だと散らかりやすいし中々厄介だなーっという初見。

家に帰る道中、コーヒーのモノづくりの現場を体験して、妙に頭に残っていることはchaff。
もしかしたらと思い、後日無理を言って100g程頂戴することに。

かどた4 かどた3

早速、川口のブリュワリーに持ち帰る。
なんにもchaffのことはわからないので、取り敢えずお湯で抽出。

コーヒーが感じられたら儲けもんだなーくらいに思って飲んでみると…意外に美味しいぞ。
香ばしい感じは麦茶のようで、紅茶のような華やかさも若干ある。
ボディが弱かったので、抽出時間を変えて入れると、えぐみが出てきた。

でもこのあたりから、もしかしたらこれにコンブチャの発酵由来の果実味を足せば、
ドリンクが出来るかもしれない!と。

そこから、抽出温度だけでなく、焙煎直後だと焙煎の香りが強すぎるので、
エイジングの方法を色々と試して、手間をかけてあげると
すっきりとした美味しいchaff teaが作れた。

ひと月ほど置くと焙煎香は落ち着く一方で、chaffの風合いが感じにくくなる。
少しだけ焙煎直後の物を混ぜたり、足りない味わいはお茶で補填したりもした。

かどた5

真面目な話、chaffに関して対話を重ねていくと、
日本はロースタリーが4000件を超えて毎年増えているとか。

chaffの量も増加している。ちなみに1kgの豆の焙煎で約100gチャフがでるとか。
燃えやすい素材だったりで水をかける仕様にしている焙煎機もあるみたい。

あと、僕はカフェを巡るとコーヒーを飲みたいのではなく、
「この場所に行きたい」「雰囲気を感じたい」「作業したい」「店員さんに会いたい」
という理由でカフェに行くことも多い。

その時にコーヒーを飲みすぎたな…と思ってコーヒー以外で選べるのはレモネードやジュースなど。
でもそんなに甘いのは飲みたくないという理由で、コーヒーを選ぶけど
コーヒー飲みすぎたな…という経験はありませんか?

そこに僕はコンブチャがあったらいいなと思った。
ただコンブチャを置くのではなく、コーヒーの現場から出る素材を活用することで、
コーヒーに関わる人がコンブチャ一つとってもストーリーがある
そんなドリンクがあったらいいなと考えた。

コーヒーと繋がるお客様が「このドリンクは何?」と聞きたくなるような
コミュニケーションが生み出せるドリンクを作りたい。

それぞれの店舗で、環境に配慮した取り組みを活発に行われている中で、
業界全体として共通の課題に向き合うことは大きなメッセージになりえると思えた。

そこで、_SHIPとして勝手ながら横断的な取り組みを提案。

大泉工場では環境を創造することを理念に掲げており、
今回の取り組みはまさに体現できる企画なのではないかと。

ロースターの方々のチャフを集めて一つに混ぜ合わせて発酵させることで、
コーヒーコミュニティにコンブチャにしかできない横櫛を刺せるんじゃないかと、
まぁ迷惑な使命感が生まれてきました。

コンブチャを知って頂き、コーヒーを扱う店舗で生まれる素朴な素材を
利活用することにわくわくしながら
どうしたら美味しいchaff KOMBUCHAが作れるのか検証する日々が始まります。

2023年7月、これならコンブチャを技法とするアップサイクルのドリンクが
作れるかもしないというやり方にたどり着きました。

その後、一軒一軒ロースタリーを回り

「これでコンブチャを作りたいんです」
「コーヒーコミュニティ全体で、一つのドリンク作りませんか?」

そこから6つのロースタリーからchaffを提供頂けることに。改めて感謝申し上げます。

LEAVES COFFEE ROASTERS

VERVE COFFEE ROASTERS

ハニー珈琲

GLITCH COFFEE & ROASTERS

Single O Japan

ETHICUS

その集大成とも言えるchaff kombuchaをコーヒーに特化したイベントとして
アジア最大の国際見本市のCoffee Villageで9月28日(木)、29日(金)に試飲会を行います。

9月30日からは川口のbrewery/taproom西麻布の直営店限定で少量ですが販売致します。

ロースタリーでは破棄されている割合が高い素材。
そのchaffを活用し、コンブチャの技法を通じてつくりあげたのが「chaff KOMBUCHA」。

コンブチャの新たな可能性とコーヒー豆からでるchaffの新たな活用をみなさんと共有したいです。
ぜひお越しください!

余談
Chaffというワードを検索すると、海外でビール原料を販売しているサイトで
「cacao chaff」がヒット。素材は「cacao husk」なのだけども、外皮ということなんだろう。
産地別に原料が産地の個性を売りに販売されているので、コーヒー豆を買うように、
chaffをtea原料として棚に並ぶ日が訪れるかも。
かどた7
(引用元: https://shop.greatfermentations.com/product/cacao-chaff-peru-8-oz/beer-brewing-herbs-spices)

ABOUTこの記事をかいた人

Hajime Kadota

_SHIP KOMBUCHAブリュワー。 ファッションの専門学校を卒業後、日本特有の本藍染技術に魅了され京都の工房で藍染職人として着物や有名アパレルブランドの藍染を行う。 お客様へ自身が発酵に携わった製品を届けたい想いが強くなり、お茶を発酵させたスパークリング飲料「コンブチャ」と出会い、大泉工場へ入社。 自身がアルコールが得意ではなく、アルコールを飲む人も飲まない人も楽しめるような飲料を作りたいと想い2020年から_SHIP KOMBUCHAのブリュワーへ。 大切にしているのは「誰も取り残さない世界」。 アルコールもノンアルコールも同じ世界で楽しめる世界をつくりたい。