やっと...10月に入って、やっとこさ秋めいてきましたね。
日本という国に生を授かり、美しい四季を体感しながら生きる喜びは、
後世に伝えていかなければいけない。そのためにも、地球環境保全アクションに、
しっかりとコミットしていきましょう。
そんなこんなで9月末、久々に北欧に行ってきたKANです。
今回は、在日フィンランド大使館主催の、プラントベース関連企業や飲食店を巡る、
プラントベースツアーと、それに合わせて、
独自にスウェーデンにてストックホルムのマーケット視察をしてきました。
今回の視察も、とても得るものが多かった。
体験記...早くお伝えしたいところですが、それは後々お伝えするとして、
今回は、そもそもなぜ自分が「視察」にいくのかというお話。
息を呑む美しい夕焼けのストックホルム、、、の話はまた後日
テクノロジーや動画技術の発達、5G、インターネットの普及により、
本当に手軽に地球上の最新情報が、簡単に手に入る世の中になりました。
自分もYouTubeなどを通じて、海外の情報は適宜、日本にいながら仕入れることが日常茶飯事。
コストをかけず、取りに行こうと思えば、いくらでも情報は手に入る世の中になって、
かなりの時間が経過したように思います。
思い返せば2008年、大泉工場に戻って新規事業として立ち上げようと考えていた
「ポップコーン事業」の成功を確信したのも、
YouTubeで、米国シカゴの老舗ポップコーンショップ「Garrett popcorn shops」の
ニュース映像を見つけたことがきっかけでした。
15年前の動画が、今でも観られます。すごい時代。2008年から擦れ切れるほど、観た動画です。
そして忘れもしない、2009年、当時の社長への提言。
「ポップコーン関連の事業をしたいから、シカゴに行ってくる」に対して
「いや、そんなのだめよ(意味わかんない)」というやりとり。
確かにそうです。当時、大泉工場は飲食になんて全く関わりのない、
不動産管理の業務のみをしている会社だったので、
当然の返答でした(人脈もノウハウも、何もかもがない状態)。
しかし、自分は実際に目にしたかった。
確信している新しい事業を始めるには、目にしなければいけないと思っていました。
社長を説得すべく、与えられた命題をこなし、
日本国内でできる限り「ポップコーン(世界)」に通じるルートづくりに励み、
2009年10月、人生で初となる海外視察のチャンスをもらいました。
初めての海外視察...あの時の胸の高鳴りは今でも覚えています。
でも正直な話、当時はまだ、「海外旅行の延長」くらいにしか思っていませんでした。
目的地はシンシナティでしたが、トランジットがまさかのシカゴ!
迷うことなく、数日間、シカゴに滞在。
空港から街中へ、すぐに憧れのポップコーンショップへ。
現地に到着すると、全然違う世界が広がっていました。
YouTube上では、日々、途切れることのない客列が映し出されていた店舗は、
行ってみたらガラガラの時間も。
クールな店員さんばかりの印象でしたが、実際には人懐っこいスタッフさんの多いこと!
現地のスタッフさんとの交流は、かけがえのないもの
そして映像からは伝わってこなかった、店舗からの人を惹きつける魅惑の香りが常に漂っており、
ポップコーンの弾けるハッピー音が店中に響き渡っていました!
しばらく滞在していると、知らぬまに行列が。
もちろん購入し、その場で一口食べた時の衝撃は、
ヘビー級チャンピオンの右フックをテンプルに思いっきり喰らったかの如く、
この世のものとは思えない美味しさが溢れていました。
サイズも、自分が思っていた5倍くらいのサイズ感!
(本当です、全部食べたら脱水症状で一発昇天です)
このポップコーン屋さんを、日本に展開すれば絶対当たる。
映像を通じて得た確信が「絶対の確信」に変わったことを、今でも覚えています。
結果として、Garrett popcorn shopsを、自分が日本に持ってくることはできませんでしたが、
ポップコーンブームの一端を担った自負はあります。
それも、この「絶対の確信」があったから成し得たこと。
そして、「絶対の確信」になってしまったからこそ、やらなきゃという責任感が生まれました。
2009年、初めてのシカゴで初めてのグルメポップコーンを食し、おどける自分...まさかこんな人生になろうこととは笑
いつだったが、大泉工場スタッフから「自分の奥さんに「視察に行く」と言ったら、
「それは視察という名の旅行でしょ」と言われた」と伝えたられたことがあります。
みなさん、視察と旅行との違いって、なんだと思いますか?
その奥さんのように、同じだと思われる方が多いのでしょうか?
自分は、明確に「違う」と言いきれます。
旅行は、思い出づくり。とても素敵な活動の一つであり、否定する要素はありません。
しかし、視察は違います。思い出づくりで終わってはいけないのが視察。
経費を使って実施される視察という活動。
そこでは何らかの成果、つまり戻ってからどうするか、
それがとても重要というか、しなければいけないアクションになります。
要は、
旅行は、行って戻って、終わり(で全然OK!)。
視察は、行って戻って、始まり(じゃなきゃだめ!)。
フィンランドのPlant basedチョコレートメーカーとの商談風景。みんな真剣です。
視察に行くということは、それだけ責任があり、プレッシャーも伴うアクションです。
でも、その可能性にかけて、自分は視察に行きます。
結局、どんな情報よりもナマが一番。
KOMBUCHA FriendsのThe Good Guys Kombuchaでテイスティング
余談ですが、先日、とあるスタッフから心底嬉しい相談を受けました。
その内容は「インドに行きたいから、長期休みが欲しい」というもの。
表情から、ただインド旅行に行くって話じゃないなと思い、じっくり話を聞いていると、
気づけば、そのスタッフから
「このタイミングでインドに行くことで、それがそのスタッフ自身の研鑽に繋がり、
その先に、大泉工場の事業展開にも役立つ」
というプレゼンを受けている状態に。
もちろん、休みを取ることで仕事に穴をあけられては困ります。
しかし、そのスタッフは先を見据えて、自分にプレゼンをしてくれた。
実際にその経験が、大泉工場の事業に直接的に役に立たない可能性もゼロではない。
それでも、そのスタッフの研鑽につながるのであれば、自分は背中を押したいと思いました。
以前のコラムにも書きましたが、自分が尊敬する、
世界的クリエイティブディレクターJohn C Jayの名言「可能な限り旅に出なさい」。
この言葉を信じ、自分も、そして自分の周りの人々にも、可能な限り外の世界に触れてもらい、
人生、そして事業にも磨きをかけていく、ナマの体験を積み重ねて行ってもらいたいと思います。