こんにちは、miitaです。
カーボンリサイクルについて、第一回の「二酸化炭素(CO2)を再利用!カーボンリサイクルって何?」から始まり、第二回の「排ガスからCO2を分離させる3つの方法」で説明をしてきました。第三回目の今回は、取り出したCO2の活用方法、貯留方法についてご紹介します!
CO2の使い道
- 直接利用……植物への供給・ドライアイス
- 化学品……ポリカーボネート(プラスチックのひとつで、一般のガラスよりも250倍の衝撃に耐えることができる)
- 燃料……合成燃料・バイオ燃料・ガス燃料
- 鉱物……コンクリート・セメント・炭酸塩
従来の直接的にCO2を利用するドライアイスなどのほかにも、様々な使い道があります。化学品や燃料、鉱物に関しては、CO2を資源として他の物質を作り出しますが、この時利用するエネルギーを再生可能エネルギーでまかなう事で、再利用する過程でも可能な限り化石燃料を使わない方法が研究されているそうです。
カーボンリサイクルと関係の深い技術
「CCS」「CCUS」と呼ばれる取り出されたCO2を集めて地中に貯留しようというアイデアがあります。
「CCS」とは「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、日本語では「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれています。排出されたCO2を、集め、地中深くに貯留・圧入するという技術をいいます。
「CCUS」とは「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略で、「CCS」で溜めたCO2を利用しようという技術です。
貯留しておいたCO2を上で書いたような方法で再利用していければ一挙両得ですよね。この取り組みはカーボンリサイクルの技術と密接な関係があります。
いくらCO2を分離させる技術が進歩したとしても、その取り出したCO2を溜めておくことが出来なければ有効に活用が出来ないからです。
たとえば米国では、CO2を古い油田に注入することで、油田に残った原油を圧力で押し出しつつ、CO2を地中に貯留するというCCUSがおこなわれており、全体ではCO2削減が実現できるほか、石油の増産にもつなげることが出来ます。
そのほかにも、カーボンリサイクルの技術と密接な関係があるもののもうひとつに、「人口光合成」という技術があります。こちらもカーボンリサイクルによって取り出されたCO2を再利用して植物が行う光合成(二酸化炭素を吸収して酸素を排出する働き)を人工的に行うというもので、CO2を有効活用する手段のひとつです。
まとめ
大気中に放出されてしまうと地球の環境破壊の原因となってしまうCO2、しかし技術の進歩に伴いそれを逆に資源として有効活用できる可能性が出てきています。すでに実践されている技術以外にも「CCS」「CCUS」、そして「人口光合成」などのまだ研究段階で未来のある取り組みが数多くあり、この先どう発展していくのかが楽しみです。
参考:カーボンリサイクルとは?メリット・デメリットと日本の現状・課題、企業の取り組み例
大泉工場の取り組み
私の所属する株式会社大泉工場では、再エネ100宣言へと参加を表明し、
使用する電力を再生エネルギーに切り替えております。
また、2024年度中を目標に敷地内で使用する電力全てを自家発電に切り替える
というプロジェクトも随時進行中です!
また「RECYCLE STATION」を設置するなど、
身近な二酸化炭素(CO2)の根本的な削減に向けて日々取り組みを行っています。