新緑、新しい芽(命)が生まれるこの季節
ワクワクしませんか。
みなさん こんにちは。
大泉農場を運営していますKeenです。
Weekly Routine!
皆さんは仕事において、この作業をしていると
〇曜日だなぁって感じることありますか?
私はあります♪
それはコンポスト作業!!
大泉工場の各事業で出る残渣を預かり
素材投入、攪拌などを水曜日に行うことが多いからです。
そんなコンポスト
日頃から自分でも勉強しています。
・様々なやり方
・入れる素材について
など、情報のアンテナを張っています。
今日は、私の情報アンテナが
受信した興味深いことについてのおはなしです。
人が亡くなったあと、どう”活きるか”
前回のブログで、
多くの高齢者が亡くなっていく“多死化”の時代に入り
『この2024年から年間で約150万人以上の
日本人が毎年亡くなっていく予測』とお伝えしました。
日本では亡くなると多くは火葬され、お墓に入りますよね。
日本の火葬率は99.9%と世界一ともいえる水準だそうです。
すでに起きていますが、人が多く亡くなり
火葬場が足りない問題が発生しています。
火葬場のキャパが、依頼数に追いついておらず
火葬の順番待ちが発生し、火葬するまでの遺体の保管料の
経費が発生などもしています。
さらに、火葬場を増やせばいいかというと
その施設の特殊性から新設するにも地域住民の同意が
必要で話が進まないケースが多く
問題への解決策が見いだせていません。
↑
こんな現状を知る中で受信した情報。
それは、
「人の遺体のコンポスト化」
アメリカの話ではありますが、最近ニューヨーク州では人の遺体をコンポストにしてもいいということが法令化しました。アメリカではいくつかの州でこのような法令化が進んでいるそうです。
このニュースに関しては全く知りませんでした。
よくよく考えると日常のコンポストをやっていても
小さな虫たちが亡くなると、有機物として他の微生物が分解していきます。また自然界でも野生の動植物は死ぬと分解され、やがて土に還っていきます。
それが人間であってもという考えにいたることについては
不思議なものではないかなと思います。
人が亡くなったあとに
どう活きるかを考えてみたいと思います。
人は地球の大きな循環の1つにすぎない
「海洋散骨」「樹木葬」などは日本でも少しずつではありますが認知、浸透していると思います。アメリカではさらに進み「コンポスト葬」なるサービスを始める会社も
出てきています。
開発したのは、RECOMPOSE(リコンポーズ)社(https://recompose.life/)
コンポストにする流れは以下です
① 人が亡くなる
② 遺体をオーガニックウッドチップが敷き詰められた容器へ
③ 二酸化炭素や窒素、酸素、水分などを制御できるカプセルの中で微生物を活性化し分解を促進
④ 土化するまで約8~12週
こうしてできあがるコンポストの量は
一体あたり85リットルほどになるそうです。
そのコンポストは遺族に返され、植物の成長に
還元し、別の命の源になっていきます。
さらにこの方法は環境へのメリットもあります。
例えば、
●土葬
⇒遺体が土壌や下水に影響を与えないためには遺体に対して11リットルもの薬剤が必要なところもあるそうです。
●火葬
⇒人間を焼くにはかなりの燃料が必要で火葬のために大量の二酸化炭素をアメリカは排出しているそうです。火葬がほとんどを占める日本も同じ傾向かもしれません。
コンポスト葬では上記の環境負荷は軽減されます。
世界人口は80億人を超え、2050年代には100億人を超えます。
●人類は今の地球資源では
賄いきれないほど人口が増えている
●新型コロナのような未知の感染症
●戦争・紛争など
未来でも人がたくさん亡くなることが想定されます。
日本だけでなく世界で
人が亡くなったあと、どうするか・・・
・伝統的な葬送を続けられるのか
・新しい形の葬送を受け入れられるのか
考えざる得ない喫緊の問題だと思います。
ちなみに日本で、このコンポスト葬が
広まっていくかは不透明です。
法律の問題もありますし、
日本では一周忌、三回忌などの法要などの仏教行事がまだまだ慣習となっており、コンポスト葬への理解が進むかは不明です。
むすびに
大泉工場で作っているコンポストの素材は
有機野菜、有機茶葉、有機コーヒーなどの
有機物を分解・発酵させています。
詳しくはこちら
出来上がったコンポストの効果は
野菜の成長度で実感します♪
栄養も豊富なので、よく育ちます↓
倫理観や法的な問題などはいったん置いておいて
純粋にコンポストの素材としての
“人”の活用の可能性については、興味深いものがあります。
今回、この情報を調べていて
“人間コンポスト”の植物の成長における
効果についてのデータを見つけることができませんでした。引き続き、アンテナを張り巡らせます。
新しい情報を仕入れることができたら、
また筆を走らせ後記したいと思います。
(詳しい方いらっしゃいましたら、大泉農場の
Instagramへメッセージください!)
私たちは、はるか昔に知性を身につけ、
言葉でコミュニケーションするようになりました。
すると思想を持ち始め、思想の違いが
宗教などの信仰心を生み、その信仰心によって
それぞれ死後の扱い方について形をつくってきました。
それは私たちのDNAに刻まれており、なかなか新しい
葬送を受け入れられないかもしれません。
しかし、私たちは、たった80~100年しか
この地球で生きません。
地球はその後も永遠とも思えるくらい続いていきます。
自分が亡くなってのちに
地球とどうかかわって共生するかを考えることも
大事だなと思います。
兎にも角にも
人が亡くなったあと
地球に負荷をかけるのか・・・
地球に負荷なく還るのか・・・
そんなことを考えながら
今日も目の前にあるコンポストと向き合います。
生きることは、死ぬこと。
亡くなったあとのことについて
考えてみるのも“今”を生きる私たちの
大事な役目なんだと思います。
おわります。
農場体験や話聞きたいなどありましたら
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