フォントのはなし-幾何学的に考える-

こんにちは!デザイン周りを担当しておりますPRのJUNです。
大泉工場の掲げる『地球を笑顔で満たす』『素敵な環境を創造する』に共感して一緒に働いています。

今の季節は、二十四節気の七十二候で言うところの菖蒲華(あやめはなさく) 6/27~7/1頃でアヤメが咲き始める季節です。コラムを書いている数日は、陽射しが強く気温が高いです。ついつい水分補給は喉乾いてからと思いがちですが、皆様もこまめに飲むように心がけましょう。

前回のゴッサムフォントの話の流れで「フォントのはなし」です。その中で今回は、サンセリフ体を中心に幾何学的に考えていきたいと思います。

サンセリフ体とは

サンセリフ体の「サン(sans)」はフランス語で「ない」という意味を表す言葉です。直訳すると「セリフ(serif)がない書体」となります。「セリフ(serif)」とは英数文字の線の端に見られる装飾で、セリフがつた欧文書体は「セリフ体(Serif typeface)」と呼ばれます。一方、セリフをもたない欧文書体を「サンセリフ体(Sans-serif typeface)」と呼びます。

初めて活字のサンセリフ体が作られたのは、19世紀前半です。その頃、イギリスでは産業革命によって商品の製造や販売、そして商品を宣伝するための広告が発展していきました。しかし、当時セリフ体を使い慣れていた人々にとって、サンセリフ体は見慣れない書体でした。そのため、書籍の本文などには用いられず、主に広告用ディスプレイや標識に用いられました。その後、サンセリフ体は徐々に人々の生活に浸透していきます。
サンセリフ体は、セリフ(先端の装飾)がないぶん、セリフ体に比べると比較的シンプルな形をしています。サンセリフ体にはセリフ体同様、様々な種類がありますが、「モダン」な印象を感じさせてくれるものが多いです。

サンセリフ体の種類

4種類のサンセリフ体
サンセリフ体は、形状や作られた時期によって、大きく以下の4つに分けられます。

1.グロテスク・サンセリフ(Grotesque Sans-Serif)
2.リアリスト・サンセリフ(Realist Sans-Serif)
3.ヒューマニスト・サンセリフ(Humanist Sans-Serif)
4.ジオメトリック・サンセリフ(Geometric Sans-Serif)

そして今回は4番のジオメトリック・サンセリフをに焦点を当てます。

ジオメトリック・サンセリフ(Geometric Sans-Serif)

ジオメトリックサンセリフとは、「geometric=幾何学的」でアルファベットのO(オー)やC、Gは、ほぼ正円の形をしていて幾何学的なフォルムを徹底することで印象的なフォルムを生み出している書体です。モダンでおしゃれな印象があるのでよく用いられています。

代表的なフォントは上の3つになります。皆様もよく知ってるブランドロゴが並んでると思いますが、かなり多くのブランドが使用してます。

我が社のジオメトリック・サンセリフ

我が社のジオメトリック・サンセリフは1110 CAFE / BAKERYです。

このロゴは前述したジオメトリックフォントの要素はすべて入りつつ、さらに視認性をより高めるのと印象付けるために、各フォントのより良い要素が盛り込まれたいわば1110オリジナルフォントです。

①は空間の妙です。構成要素を数字だけに捉われておらず、規則性を保ちつつ感覚の部分も重視されてます。(111の部分はあえて「川口」と絡んでいるのであえての空間)

②フォントのつくられかたは、丸が絡むところは正円を用いていて、直線の縦横は同じ太さで規則的幾何学な構成になっています。

まとめ

紀元前からアルファベットに当然のようについていたセリフがない状態の文字は、セリフ体に慣れ親しんだ人々にとっては気持ちが悪く、サンセリフ体のことを「グロテスク(Grotesque)」と呼んでいたそうです。それではなぜセリフを取ったサンセリフ体が出てきたのか、というと目立つからにつきます。そのシンプルな形は、生活の中で必要とされる「視認性」に優れていたのだと考えます。
サンセリフ体のジオメトリックは、視認性を追求した芸術品であると仮定義しておきます。
フォントについては、奥が深いなとデザインしてる中で日々感じてます。次回も、フォントのはなしvol.2ができればと思ってます。

最後に

1110 CAFE / BAKERYでは6月30日(日)まで「SIGNATURE CELEBRATION」開催中です。