こんにちは、miitaです。
前回のコラムでは人工光合成のご紹介をしました。
未来に繋がる素敵な取り組みだったかと思います。
さて、皆さんは光合成について、陸上で植物が行うものだ。そんなイメージはありませんか?
学校で教わる光合成は主に植物を用いて説明を行う為、その印象が強いのかもしれません。ですが実は、陸上以外でも光合成は盛んにおこなわれています。
では陸上以外とはどこなのか、それは海の中です。
今回は海の中で盛んにおこなわれている光合成についてご紹介できればと思います。
「ブルーカーボン」とは
地球上で排出された二酸化炭素は、陸と海洋で循環をしています。
海中で生態系に光合成されて生まれる有機炭素のことを「ブルーカーボン」と言います。
一括りにブルーカーボンといっても、光合成をする媒体によってその有機炭素の種類は様々です。
陸よりも海の方が優秀?
陸の植物よりも海洋生物の方が、二酸化炭素を吸収する割合が高いそうです。
陸の生態系は地球上の生物が排出するCO2を約12%吸収するのに対し、海洋の生態系は約30%も吸収します。約3倍も違うのは驚きです。
光合成を行う海洋生物は沿岸域に集中していて、これは海の全面積中たったの0.2%ほどですが、海の面積は地球上の70.6%を占めているので、0.2%でも相当な面積なのは間違いなく凄まじい量の二酸化炭素を吸収してくれていることが分かりますね。ちなみに計算したところ、0.2%の面積は720,000㎡で、日本約2個分の広さです。
著作者:freepik
ブルーカーボンを取り組む海洋生態系には海草藻場、海藻藻場、塩性湿地・干潟、マングローブ林があり、これらは「ブルーカーボン生態系」と呼ばれています。
「ブルーカーボン生態系」の特徴
- 海草藻場
海草が生息する場所。海草は海中で一生を過ごし、比較的浅いところに多い。(アマモ、スガモ等)
- 海藻藻場
海で生活する藻類が生息する場所。根は栄養吸収のためではなく、岩に固着するためのもの。(コンブ、ワカメ等)
- 干潟
干潮時に干上がり、満潮時には海面下に没する潮間帯において砂質または砂泥質の浅場がひろがっている場所(ヨシ等が茂っている)
- マングローブ林
熱帯や亜熱帯の河口付近など、河川水と海水が混じりあう汽水域に生息する樹木。
参考:ブルーカーボンとは?種類や企業の取り組みも分かりやすく解説
まとめ
地球の多くを覆っている海洋で行われている光合成。ブルーカーボン生態系はCO2の吸収以外にも、水質浄化機能や水産資源の活性化や教育の場の提供などに役立ち、地球温暖化の防止だけでなく、生物多様性に富んだ豊かな海を作って私たちの生活をより豊かなものにしてくれるのです。
今回はブルーカーボンとは何なのかについて説明しました。次回はブルーカーボン生成の仕組みについて詳しく説明予定ですのでお楽しみに!
大泉工場の取り組み
私の所属する株式会社大泉工場では、再エネ100宣言へと参加を表明し、使用する電力を再生エネルギーに切り替えております。
また、2024年度中を目標に敷地内で使用する電力全てを自家発電に切り替えるというプロジェクトも随時進行中です!
また「RECYCLE STATION」を設置するなど、身近な二酸化炭素(CO2)の根本的な削減に向けて日々取り組みを行っています。