【夏休みの宿題は早く終わらせるに限る】




みなさん こんにちは。
大泉農場を運営していますKeenです。

今は7月第3週が終わるところ・・・

子どもたちにとっては、”ワクワク”な時期ではないでしょうか😄
大泉農場のInstagramは、小学生の子どもがいる親御さんにもご覧いただく機会が多いので
今日は、子供たちの楽しい夏休みの悩める存在「自由研究🌅」にも
使えそうなテーマについてのおはなし。

■農業って〇〇
私は、「農業はサイエンス」とよく思います。
実際に農家さんに会っても理工系出身の人とも多く出会います。
野菜が育つ過程って色々な化学変化が起きています。
・土の中の変化
・細胞分裂を繰り返しながら成長し実をつける変化

そして、収穫したものも
化学変化を起こし、美味しい料理になったり、美しい見た目になったりします。
変化の根拠を知っていれば、質の高いものを効率よく作れると思います。

今日は、そんな化学変化で見た目が変わる現象を実際に自ら実験した様子を
レポートしながらお伝えします。

■バタフライピーの特徴を生かした実験

※大泉農場で育てたバタフライピーの花

▼ご紹介するのはバタフライピー
・マメ科のつる性植物
・日本では「チョウマメ(蝶豆)」とも呼ばれます
・ハーブティーにすると青く発色するのは
アントシアニンの一種である「テルナチン」という天然の青色色素によるもの
アントシアニン自体には、血栓症・動脈硬化の予防/眼精疲労の軽くするなどの効果
・バタフライピーをハーブティーとしての味わいは、
香りや味はほとんど感じられません

それでは本題に入ります。

このバタフライピーは、色の変化を楽しめSNS映えするということで知る人が増えています。
この色の変化こそ化学的な変化。
変化自体は、バタフライピーの成分を含む液体が酸性~アルカリ性に触れることで
色合いを変化させます。

その特徴を生かし、今日は色々な素材と組み合わせることで
どんな色へと変化するかを実験してみました❗

酸性~アルカリ性ということでpH値※についても説明します。
※pH値とは・・・「水素イオン指数」を表す言葉
         pH(Potential Hydrogen)の英語訳で、水の性質を示す単位の一つ

1に近いものが酸性、3〜6程度のものが弱酸性
8〜11が弱アルカリ性、11以上がアルカリ性

今回は、
下記図にある中からいくつか選別し、プラスαした素材をピックアップし、
それぞれどんな色に変化するかみてみます。


※参照:アルカリ性食品の効用(女子栄養大学出版部 編)


酸性寄りの食材・・コーラ、レモン汁、酢
中性寄りの  ・・ミネラルウォーター、牛乳、お茶、コーヒー
アルカリ性寄りの食材・・ビーツ水(大泉農場ビーツ煮出したもの)、こんにゃく水

◎実験の流れ
①バタフライピー 花びらを使用→1Lのお湯で煮出し、バタフライピー水(基準水)を準備

②バタフライピー水を入れたカップに準備した食材 3mlを入れて、色の変化をみる

③変化した色を以下の色に近い順で並べ替える

※左から『酸性』→右にいくにつれ『アルカリ性』の並び

◎結果
まず、同じ液体の色だったものが、加える食材の特性によって色が変化する現象が面白いですよね。
この段階で面白みを感じることが探求心の1歩だと思います。
個人的には、アルカリの強い「こんにゃく水」を加えることで中性に振れ
緑の色合いに変化したものが好きです。

では、なぜ色が変わるのか。

それは、バタフライピー水を作ったときにも分かるように
色鮮やかな青色になったように『アントシアニン』という成分が影響しています。
この”アントシアニン”は、
酸性の時には赤色に、アルカリ性の時には青色になる性質があります。

今年の夏休みは、身近に存在するものが酸性?アルカリ性?なんてものを調べ
それらが【私たちの身体や生活】にどんな影響を及ぼすかを調べてみても面白いかもしれません。
子どもたちの新たな『好奇心・探求心』のキッカケを作ってみてはいかがでしょうか。

■化学変化の効果
phに関しては、オマケのおはなし。

このように酸性~アルカリ性によって視覚的な変化を楽しむことができます。
また、土の状態が酸性~アルカリ性かで育ちやすい野菜なども変化していきます。

以下をご覧ください。https://taishodou.com/news/825/ 資料参照

ご覧のとおり、極端な酸性やアルカリ性は何を栽培するにも好ましくありません。
中性付近前後に土壌の状態を保つ必要があります。

日本の国土は雨が多いです。
雨が多いと、もともと土の中にある【カルシウム・マグネシウム】などのアルカリ分が流れやすくなるため
そのままにしておくと土壌は、酸性に偏りがちになります。
野菜や花を作るうえで、『土づくりがとても大事』な理由の1つです。

なぜ、変化するのか・・・
変化すると、どんな効果があるのか・・・

なんて視点でみてみると
野菜や花の栽培って面白みと深みが格段に増します。

■さいごに
お子さんの自由研究のテーマどうしようという方がいらっしゃれば
今日の「酸性・アルカリ性の変化」を中心としたテーマ参考にしてみてください♪

農場のバタフライピーで実験したい!などありましたら私までご連絡ください!
子供たちのひと夏の課題解決のチカラになります!!

大人になると目の前で起こる多くの現象を当たり前に捉え、そこで思考が止まりますよね。
私はそうです。
全部は難しいけど、【好きなこと・興味のあること】については
なぜ、そうなるのかを理解する/これをやったらどんな変化が起こるのかなど
”探求するココロ”をいつまでも持っていたいなと思います。

ということで
夏休みに入る直前のこの時期だからこそ、伝えたいおはなしでした。

おわります。

バタフライピーご所望の方は
Instgramにメッセージにてお気軽にご連絡ください♪
https://www.instagram.com/oizuminojo/

ABOUTこの記事をかいた人

KEEN

身近に起きた耕作放棄地の問題から農業ビジネスに興味を持ち 大泉工場が掲げるミッションと有機農業を通して新しい価値を創ることに共感し、入社。 ”農業”を通じて、関わる人の「カラダとココロの健康」に貢献する。 2030年に向けて有機野菜が当たり前の世の中に!を目標に日々学び邁進中。