唯一無二の観賞 Unparalleled Cinema: A One-of-a-Kind Viewing Experience

だいぶ前に「進撃の巨人」を見終わっているのに、今でもYouTubeのおすすめで関連動画が出てきちゃうので、ついつい掘り下げちゃっている、KANです(無限巨人ループ)。

近年、NetflixやYouTube、Amazonプライムやディズニープラス、さらにはテレビ番組の見逃し配信アプリTVerなど、映像コンテンツが本当に身近なものになりましたよね。無料で“超”がつくレベルのコンテンツを楽しめる日が来るなんて、数年前までは信じられませんでした(実際はサブスク料金や、時間的コストがかかっていますが)。

自分も、時間があればさまざまな映像コンテンツを楽しんでいます。

YouTubeでは気軽に教養系チャンネルを、TVerでは過去の名作ドラマ(やっぱり踊る大捜査線シリーズは、何度見ても痺れます)、Amazonプライムでは、思いっきり日本の最新アニメを堪能しています。

周りの方々からも「xxx見た?」なんて質問、よく聞かれます。

(自分はNetflixに加入していないので、結構な頻度で話題についていけない汗)

■個でコンテンツを楽しむ時代?

それではここで、自分からみなさんへ質問です。

普段、どういったデバイスで、映像コンテンツを見ますか?

やはり多くの人が、手持ちのスマートフォンで観賞している時間が長いのではないでしょうか?

株式会社AJAの調べによると、やはり1位はスマートフォン、次いでPC、コネクテッドテレビ、タブレットの順番で映像コンテンツは見られているようです。

またGlobal Digital Insightsによれば、通勤中や外出時の隙間時間に視聴するケースが多く見られ、家でも、テレビを見ながらスマートフォンでSNSなどを、動画含めチェックする「ながら視聴」も一般的とのこと。

日常生活を送っていると、肌で感じるくらい、顕著ですよね。

公共交通機関に乗っていて、スマートフォンで動画を見ていない人を見つける方が、難しいくらいになっています。

まだまだニッチではありますが、自分なんかは家で「VISION PRO」を使って、映像の世界に没入することもしばしば。最高のストレスフリーな環境で映像コンテンツを見ていると、気づいたら日付が変わっているなんてこともしばしば。

も、もちろん仕事中は見てませんよ汗

■そこで感じた悲しい違和感

しかしふと、感じたことがあります。

それは一種の「虚無感」。

最高の映像体験をした後、この体験を誰かと共有するまでの「時間」が、それを感じさせます。

今まで普通だった、映画やテレビを誰かと観賞した後に、どこで何を感じたかを話し合うまでの時間が、とても長い。

もちろん、Xなどを通じてすぐ、自分の感じ取った事象をシェアすることは手軽にできますが、よほどのことがない限り、それに対してリアクションをもらえるまで、少なからずの時間があります。

映像をただ「見る」ことに対する環境設計は、かなり整ってきました。

一方で、どう(誰と?どこで?どうやって)「見る」かに関する環境設計が、すっぽり抜けている違和感を、感じざるを得ません。

■どう「見る」かの最高体験「ドライブインシアター」

体験したことがある人は、実は少ないかもしれませんが、自分は2016年、アメリカテキサスで、生まれて初めて「ドライブインシアター」を体験しました。古い青春映画なんかで、そのシーンを見たことがある人はいるかもしれません。

1940年代にアメリカで普及し、特に1950~60年代には若者や家族連れの娯楽として人気を集めたと言われる、ドライブインシアター。

だだっ広い野外で、大きなスクリーンにプロジェクターで映画を投影(だいたいオールディーズ)。それを車の中、もしくは車のボンネット、荷台などで各々、思いのまま映画鑑賞をする、あれです。

テキサスで体験したBlue Starlite Drive-In Theater

この体験、あまり話してきませんでしたが、自分にとっては「ザ・アメリカン」な、忘れられない思い出になっています。何がそんなに良かったのか。決して画質も音響も「完璧」なわけではないのに、そこに流れる自由な時間と空気、多くの人々と同じコンテンツを共有する多幸感が、そこにはありました。

もちろん、観賞した後は隣の人と、感想を話し合う。このドライブインシアターでは、コンテンツの話だけではなく、プラスアルファの、自然の要素が加わって、その観賞環境自体が、感動体験の素敵なスパイスとなります。

■コンテンツが実質無料の時代に、どう、コンテンツを届けるか

もちろん「ドライブインシアター」は、入場料をとっています。

その場所を借りる費用やコンテンツを借りる費用、映像・音響機材、スタッフ人件費などを補完しないと、持続することができないからです。

2024年10月12日(土)、13日(日)、初開催するUnparalleled Open Campusでは、2本の映画をWEREHOUSEという特別な空間で上映します。

一つは、farm to tableの第一人者アリス・ウォータースのドキュメンタリー映画「We Are What We Eat」。この作品の中でアリスは、「Farmers First」を提唱し、「時間があったらファーマーズマーケットに足を運んで欲しい」と伝えています。

今回、この映画を、実際にFarmers Marketが開催されているOKS CAMPUSで同日に、しかも実際にOrganic Farmを運営しているスペシャルゲストのトークショーに合わせて上映することは、とても意義のあることだと思います。

WE ARE WHAT WE EAT

もう一つは「ANIMAL~ぼくたちと動物のこと~。」Z世代ど真ん中の環境活動家の二人が、動物愛護の観点から、知見のある方々を訪ね歩き、さまざまな気づきを得る、ロードムービーです。環境問題に正面から向き合っている大泉工場で、こちらも同じく、環境を意識しさまざまな活動をしているスペシャルゲストとのトークショーとともに堪能できる時間を提供できることは、大きな喜びに他なりません。

ANIMAL ぼくたちと動物のこと

今回、設定させていただいた観賞料金は1500円。

この金額が適正なのかは、今でも悩んでいます。

しかし、多くの方々と、これらの作品に、特別な空間で特別な人々と触れ、何かを感じ取ってもらえることには、とても価値のあることだと考えています。

■感じ取ったことを、どう次に繋げるか

映画だけではなく、さまざまなコンテンツが溢れる時代。

タイパ(タイムパフォーマンス)への意識が高まり、自分時間をとても大事にして、受け取る物事を取捨選択することが、うまく生き、成長していくコツとも言えます。

一方で、どんなシチュエーションでどんな人々と、どんな体験をするか、ちょっとだけ時間という概念を取り除き、唯一無二の体験をしませんか?

そしてそこで感じ取ったことを、次のアクションに少しでも活かしていただけると、また少し自己成長につながり、素敵な環境と未来の創造に近づいていく気がしています。

OKS UNPARALLELED OPEN CAMPUS、間も無く開催です!

大泉工場

2024年10月12日(土)一夜限りの公開

監督・撮影・編集:田中順也

プロデューサー:長谷川ミラ、田中順也、阿部裕志、小野寺愛

出演:アリス・ウォータース 他

制作:jam

製作:海士の風

字幕:小野寺愛

配給:ユナイテッドピープル

66分/日本/2024年/ドキュメンタリー

https://www.cinemo.info/128m

2024年10月13日(日)一夜限りの公開

監督:シリル・ディオン

出演:ベラ・ラック、ヴィプラン・プハネスワラン、ジェーン・グドール 他

撮影:アレクサンドル・レグリーズ 編集:サンディ・ボンパー

プロデューサー:ギヨーム・トゥーレ、セリーヌ・ルー他

原語:英語、フランス語

原題:ANIMAL

配給:ユナイテッドピープル

105分/フランス/2021年/ドキュメンタリー

事前お申し込みはこちらから

ABOUTこの記事をかいた人

大泉寛太郎

1981年生まれ。 学生時代より、イベントチームやフットサルチームの立ち上げ、BarなどでDJとして活動。 大手商業施設でテナントリーシングや営業企画、PR、広報など幅広い分野を経験したのち、2008年大泉工場入社、2012年より現職。 アジアからオセアニア、ヨーロッパ、北米、アフリカと世界中を飛び回り、地球の「今」を体感。 「地球を笑顔で満たす」というMISSIONを掲げ、日々、いかに「素敵な環境を創造するか」自問自答しながら生きている。 にゃん丸という愛猫と二人暮らし。