こんにちは、miitaです。
前回のコラムでは「PFAS(ピーファス)」という物質の有害性について説明しました。
人体や環境に悪影響を及ぼすこの物質、身近なところで言うと実はフライパンのテフロン加工などに使われています。ただ日本では一般的に使われている表面加工ですので、その辺の影響って実際どうなの?ってところについて説明をしていきたいと思います。
ヨーロッパで規制の進む「PFAS(ピーファス)」
約4,000~10,000種類もある「PFAS(ピーファス)」のうち、一部は蓄積性や有害性の観点から国際的に使用が禁止されているものがあります。実際に2023年には欧州の5つの国から共同で「有機フッ素化合物(PFAS)を規制する提案」が提出され公開され、欧州連合(EU)にて審議されており、2025年中には採択され、2026年~2028年に制限が発効する見込みです。この案が通った場合、1万種類すべてのPFASを一つのグループとして捉え、 原則全面的な製造・販売を禁止となるそうです。
フライパンは安全?
さて、この様に欧州を中心として国際的な規制が進む「PFAS(ピーファス)」ですが、私たちが日々使用しているテフロンフライパンは大丈夫なのか、不安に思いますよね。
先にも説明しましたが、「PFAS(ピーファス)」は約4,000~10,000種類もある物質です。この中には、有害なものもあれば無害なものもあります。テフロン加工に使用する「PFAS(ピーファス)」にも有害性が報告されているものもあるそうですが、そういったものに関しては「そもそも使用や輸入が全面的に禁止」されている為、現在日本で使用されているテフロン加工には無害な「PTFE」という「PFAS(ピーファス)」が使用されているそうです。
「PTFE」は発がん性などは報告されておらず、この成分を摂取してもすぐ体外に排出されるため、健康リスクについて心配しなくても大丈夫とのことで、安心ですね。
ただ、260℃以上に加熱するとコーティングが剥がれ出し、350℃前後で毒ガスが発生するリスクはあるので極端な強火や空焚きは控えた方がよさそうです。
まとめ
規制が進む「PFAS(ピーファス)」。基本的には無害ですが有害なものもある為、ヨーロッパでは全て規制しようという動きが大きくなっています。日本では全て規制ではなく、有害性が認められなければ使用は許可とされていますが、健康に問題がないだけで環境には悪影響があるので、使用を全面的に推奨することはできないかもしれません。
心配な方は表面にフッ素樹脂がコーティングされておらず、耐火性や耐久性が高いセラミック製や鉄製、ステンレス製のフライパンを選択肢に入れてみても良いかもしれません。
大泉工場の取り組み
弊社が運営する直営店(1110 CAFE/BAKERY、大泉工場NISHIAZABU)ではオーガニックの野菜や製品を使用しています。皆さんも身体や環境に害のない生活を心がけましょう。