地下駐車場から学ぶ、夢を生みだす演出と価値の創造

最近、人生最大級のぴえんな状況に陥ってしまっており、奇跡を本気で願っている、KANです(🥺)。

先日、久々の海外、そして人生初となるシンガポールへ行ってきました!朝晩は心地よい気温でしたが、日中は蒸し暑い日々。しかし、そんな中でも、シンガポールという国の成り立ちから現在に至る成長の経緯を知ることができ、事業展開に関する新たな気づきを得ることができました。

詳しくは後日、またコラムで書かせていただきますが、ほぼ赤道直下とも言えるこの国でも、シーズンを彩るクリスマス演出が至る所に施されていました。今回は、そんな「演出」から導き出された、いいものの作り方について。

■街が華やぐウィンターシーズン

Laplandのサンタクロース村も、シーズンを迎えると華やかさが増す

11月も下旬に差し掛かり、肌寒い日が増え、いよいよ冬本番といった感じ。

この時期になると、街中が電飾で彩られ、寒い身体を視覚的に暖かな気分にしてくれます。

自分は大泉工場入社前、株式会社PARCOという商業ディベロッパーで5年ほど、サラリーマン生活を送らせていただきました。

宇都宮と熊本という地方都市でしたが、上長や仲間たちに恵まれ、とても充実した、数えきれない経験をさせていただいたことを今でも感謝しております。

そんなPARCOですが、商業ディベロッパーということで、シーズンごとにさまざまな演出がなされていましたが、特に力と「お金」がかけられるのが、冬のこの季節。これはPARCOに限らず、多くの施設や場所がそうなのではないでしょうか。

本当にこの演出というのも、さまざまですよね。

小さい個人店舗から、大手が手掛ける大型商業施設まで、毎年、考え抜かれた演出が多くの場所やショーウインドウを彩ります。

そんな中でも、自分が過去一番「お見事!」と思ったクリスマス演出をご紹介。

■サンタクロースはノンフィクション(と思わずにはいられない)

それは、遡ること2021年12月、デンマークで訪れた、とある地下駐車場。

店舗が立ち並ぶ商業エリアに位置するその公共駐車場に足を踏み入れた時、本当に驚き、写真を撮らずにはいられませんでした。

冒頭で「視覚的に」と書きましたが、その先まで考えさせられるその演出は、見つけた瞬間に、大泉工場に取り入れようと考えました。

「ここはサンタクロースの駐車スペースです」

デンマーク語で書かれたA看板

「サンタが街にやってくる」ということを想起させるその演出は、見事としか言えませんでした。

何が見事と言わしめたか。

ポイントは大きく分けて二つです。

まずは費用面。コストを投じれば、それ相応の演出はできます。

煌びやかな電飾、大きなもみの木、目を覆うようなレーザー光線などなど、一目で「素晴らしい!」と感じるとともに、「お金かけてるな〜」と考えてしまう演出が、昨今は多く見られるような気がします。

それに対して、区画を一つつぶすだけで、そのほかには看板を置くのみ。それでいてしっかりとシーズンを感じさせる演出、見事です。

次に、人間の脳内にまでアプローチする手法。

大人なら誰もが「サンタクロースがトナカイの引くソリに乗ってプレゼントを・・・」ということが現実かどうか、理解してますよね?

それに対して、リアルな「場」に対して、現実的なアプローチをすることで、大人も錯覚してしまう手法。サンタクロース専用のパーキングだったら、入口に近くても駐車しちゃダメだよね。と、ユーモアを交えて家族の会話も弾みます。

来るわけないけど来ちゃうんじゃない?と、ワクワクさせるアプローチは、見事ですよね。

場を最大限に活かした、見事な演出。派手が正義ではないという、素晴らしいアプローチ。

コストをかけずに夢を与える演出、上部の「すごい!」のその先が見事に表現された、素晴らしいものだと感じました。

■いいものは、どんどん取り入れる

実は一昨年、大泉工場本社のあるOKS KAWAGUCHI CAMPUSでも、同様の演出をさせていただいたことがあります。

駐車スペースに恵まれた、OKS KAWAGUCHI CAMPUS。1区画を潰しても、当時は大きな問題にはなりませんでした。

見た目も、デンマークで見たそれとほぼ同じですが、自分はそれでいいと思っています。

いいものはどんどん取り入れる、そしてその先に、オリジナリティというものが自然発生するというのが、自分の考え。

1110 CAFE/BAKERYに訪れた方々の多くが足をとめ、写真を撮って帰られていく姿は、とても嬉しかったことを覚えています。

大泉工場バージョンも、可愛いイラスト入りで注目を集めました
 

■いいものを真似て、オリジナルに昇華させていく

現代の世の中は、物や情報に溢れ、いいものも数えきれないくらいあります。

それらをどう「編集」し、新たな魅力を付加して人々に届けていくかが、これからの世の中へインパクトを与える一つの手法です。

大泉工場のビジネスも、世界中で見て、体験した「いいもの」がきっかけとなり、スタートしています。

KOMBUCHAで例えれば、LAのgrocery storeで購入し、飲んで得た体験を、大泉工場ブランド_SHIP KOMBUCHAに昇華させ、2023年、世界No.1の称号を得て、今でも新たな進化を続けています。

2024年10月、装い新たに生まれ変わった、世界NO.1 KOMBUCHA 「_SHIP」

これから手がけていく新しいビジネスたちもそう。

世界にはいいものが溢れている。

それを享受することで満たされることも、もちろん正解です。

我々大泉工場は、提供する側に立ち、本質的に素敵な未来を、皆様とともに創り上げていきます。

大泉工場