こんにちは
今回コラムを担当します。大泉工場の内田です。
みなさん、「スズメ」をいつ見ましたか?
会社で出会う、ハトやカラスを見て、そういえば最近スズメ見かけなぁと思いました。
いつからスズメを見なくなったのだろう。幼少の頃は庭にスズメがいたのに、、、。
そんな思いから、今回は「スズメ」についてコラムを書きます。
スズメとはどんな鳥
スズメはスズメ目スズメ科スズメ属に分類される鳥類の1種で、全長は約14-15 cm、体重は18-27gほどの小型の野鳥です。
西はポルトガルから東は日本までユーラシア大陸の広い範囲に生息しています。
雌雄とも同色で成鳥は頭部が赤茶色、背中は褐色で縦に黒斑があり、翼に2本の細い白帯があります。頬から後頸、腹にかけては白色をしていて、耳羽および目先から喉は黒く、くちばしの色も黒色です。
地上では両足で飛び跳ねて素早く移動し、飛翔は直線的であるが、急に飛ぶ方向を変えたりすることもできます。鳴き声は一般的に「ちゅんちゅん」と表されます。
巣は地面近くには作らず、人の身長よりも高い位置に作ることが多く、日本では人間の生活に密着しているので、多くは瓦の下や雨樋と屋根の隙間などの屋根の軒の隙間に営巣します。(Wikipediaより)
スズメの数は減っている?
最近スズメを見ましたか?公園を飛び跳ねている姿や電線に群れている姿を見なくなり、スズメの数は減っているのだろうか?と思い、何か情報はないかとWebで検索。
すると2021年10月25日、環境省が20年ぶりに行った鳥類の分布調査結果を公表していました。スズメの個体数が大きく減少していることがわかり、将来的には絶滅危惧種に指定する恐れもある、という話も出ています。 調査は1974~78年、1997~2002年に続き3回目で、今回は2016~2021年にかけて、環境省生物多様性センターと、野鳥観察者や研究者とのネットワークを持つ5団体からなる「鳥類繁殖分布調査会」が共催し、2,106人のボランティアの方々の参加を得て実施しました。
その結果、スズメの個体数は前回調査の3万1,159羽から2万627羽と1万532羽と20年足らずで30%近く減少し、半世紀では90%近く減少していると云われています。
原因は何でしょうか?
スズメが絶滅危惧種となる理由
営巣に適した場所の減少
「スズメとはどんな鳥」でご紹介したように、スズメはあらゆるところを巣に利用します。瓦の下や雨樋と屋根の隙間などの屋根の軒の隙間や穴。ところが最近の住宅事情が変わってスズメが巣を作れる軒がある家の減少や軒の出が短くなり、軒裏も巣をつくる場所が無くなったことなどがあげられています。
エサを取る環境の減少
スズメは雑食性で、イネ科を中心とした植物の種子や虫を食べます。繁殖期でもある春から夏にかけてはおもに虫を食べ、秋冬はおもに植物の種子や果実などを食べています。
農業の近代化とともに農薬の使用が増加し、これにより、スズメの主要な食料源である昆虫が減少、また農地の変化により、餌場となる原っぱや田園が減少したことなどがあげられています。
気候変動による影響
気候変動もスズメの生息環境に大きな影響を与えています。温暖化により、植物の開花時期や昆虫の発生時期が変わり、スズメが必要とする繁殖期の餌の供給が不安定になっています。また、異常気象や極端な気温変化は、スズメの繁殖(雛数が4-5羽から1-2羽と半減)や生存に直接的な影響を及ぼし、これらの環境変化に適応できないスズメは、個体数を減らしていくことなどがあげられています。
絶滅危惧種を防ぐために
庭木や屋根の下、壁に巣箱を設置、併せて餌台を設けることで、都市部でも営巣しやすい場所が確保できるようになります。また、日常で私達が注意できることは、不用なものが出たら、リユースやリメイクによって捨てることを避け、可能な限り廃棄物を抑えることです。これからの地球環境に良い影響を与えるはずです。ぜひ心がけて行きましょう。
まとめ
日本では身近な野鳥のスズメは、見れば見るほど行動も姿もかわいらしい鳥です。古くから馴染みがあり、「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」などの俳句でも読まれ、厄をついばむといわれ縁起物でもあります。近年、私たちの活動の影響で減少していることは少なくありません。今回スズメの減少について調査し、自然環境の悪化を示す指標ともなり、環境保護の重要性を再認識させるきっかけとなりました。自然や動物と共生できる環境を創っていけるよう日々取り組んで行きたいと思います。
大泉工場CAMPUSは科学、芸術、自然を融合させた環境づくりに取り組んでいます。
「素敵な環境を創造する」ために循環型のコンポスト運用やコンブチャの製造の段階で排出される水蒸気や排水、廃棄物などを可能な限り減らし再利用し、地球環境にやさしい循環型農業を実践しています。
ぜひ一度訪れ、体験してください。