毎日の素敵な選択が、地球の明日を救う種まきに

先日、年間1,000km走り切ったことに気づき、人知れずニヤニヤしている、KANです。

冬が完全に到来し、重ね着が欠かせない季節がやってまいりました。

みなさん、おしゃれを楽しんでいますかー??

ふと、この数年を振り返ると、服を買う機会が驚くほど減ったことに気が付きました。理由を考えると、もともと物欲があまり強くない自分は、購入したり、人様からいただいたものを長く大切に使うことを、心がけているからだと思います。この姿勢はファッションに限らず、日々の暮らし全般に共通しています。

■自分の服選びのポイント

服を買う頻度が少なくなったとはいえ、購入するときには自分なりの基準があります。それが以下の三つです。

1.生産者から直接購入する
作り手の思いが込められたプロダクトは、その背景にあるストーリーや情熱を感じることで、自然と愛着が湧きます。洋服ひとつとっても、たとえば、マーケットやイベントで直接生産者と話をして購入することで、その服が単なる商品ではなく「つながり」の象徴になります。その結果、自然と長く大切に使いたいと思えるのです。

2.サステナブルブランドを選ぶ
最近は、リユースやリペアに特化したブランドが増えています。そういったブランドの服は、デザインだけでなく「どうしてこれを作ったのか」というストーリーに触れることができる点が魅力です。新品と比べると品質が少し劣る場合もありますが、そこに込められた想いや価値観を、販売されている方と共有することが、自分にとっては大切です。

3.自社商品を愛用する
まだまだ少ないのですが、大泉工場に関連する服(主にTシャツ)を、ほぼ毎日着ています。ある程度固定されているので、朝、何を着るか迷う時間を減らせるのも、嬉しいポイントです。まだ完全にサステナブルな素材ではありませんが、今後は環境負荷の低い素材を使った商品を増やしていきたいと考えています。

_SHIP KOMBUCHAのオリジナルユニフォームコートも、再生繊維を使ったもの(NEUTRALWORKS)

■ファッションと環境

実は、大泉工場に入社する前、2004年から2008年の間に、大手商業施設でセールスやマーケティング、PRの仕事をさせていただいておりました。

施設内には素敵な衣料品のブランドが多数あり、高品質なプロダクトが身近にあるという、恵まれた環境。

その時代に出会った店長の一言が、今でも心に残っています。

「ファストファッションで全身を固める、若者の気持ちがわからない」

その店長は当時、50歳前後くらいの単身赴任のおじさまで、毎日、一回りも二回りも年下のその商業施設に出店しているアパレルブランドのスタッフの方々との会話を欠かさず、常にファッションのトレンドとあり方を自然とアップデートされていました。当時は、ただの意見だと思っていましたが、今振り返ると、この言葉にはものすごく深い意味があったと気づきます。

1990年代後半から台頭したファストファッションは、手頃な価格でトレンドを楽しめる、今となってはなくてはならいくらい、便利な存在です。

手軽に安く、いつでもどこでも高品質の服が手に入るようになった一方、大量生産大量消費が当たり前となり、環境への悪影響が、見過ごせない規模に達しています。

定期的に作る大泉工場オリジナルTシャツ、素材はオーガニックコットン仕様のもの(ECOALF)。着心地も最高です。

■衣料業界の環境負荷

衣料業界は、全世界の温室効果ガス排出量の約10%を占めています。これは航空業界と海運業界を合わせた排出量を上回る数字です。その理由は、衣服の素材の生産から廃棄に至るまでの、すべてのプロセスで膨大なエネルギーが使われているからです。

具体的には以下のプロセスがあります

①生産段階

原料となる綿やポリエステルの生産では、多量の水とエネルギーが必要です。また工場での染色工程では、大量の化石燃料が使われ、それに伴ってCO2を排出します。

②輸送段階

衣類は原料生産地(たとえばインドや中国)から製造地(ベトナムやバングラデシュなど)、そして消費地(日本や欧米)へと長距離輸送されます。この過程で船舶やトラックが大量の化石燃料を消費します。

③使用段階:洗濯や乾燥で温室効果ガスを排出します。さらに合成繊維の衣服を洗うと、マイクロプラスチックが流出し、海洋汚染を引き起こします。

④廃棄段階:毎年約9000万トンの衣類が廃棄されています。その多くが埋め立てられ、分解される過程でメタンガス(CO2n25倍の音質効果効果を持つと言われている)が発生します。また、焼却処分でも温室効果ガスが放出されます。

■僕らの選択

環境に悪いからといって、今の時代に服を着ずに生活することは不可能ですし、川で洗濯をするのも厳しい。では、私たちにできることは何でしょうか?

それは、買った服を大切に長く使うこと、アップサイクルやリユース商品などを選ぶことです。そして、その選択を楽しみ、ポジティブに捉えることこそが、持続可能な未来をつくる第一歩だと思います。毎日のことですしね!

ありがたいことに、最近ではそういったプロダクトを生み出す、素敵なクリエイターさんたちとの接点も増えています。また、2024年12月25日(水)には、青山に「BROOKS GREENLIT CAFE」がオープンします。このカフェは、環境やファッション、食や暮らしについて考え、実際にアクションする人々が、集まりつながる、そんな場所になる予定です。

ファッションは自己表現の一部であり、同時に私たちの価値観や未来への姿勢を映し出すものでもあります。一緒に、クールでかっこいい選択<アクション>をしながら、地球の明日を、より素敵にしていきましょう!

BROOKS GREENLIT CAFE MINAMI AOYAMA

2024年12月25日(水)8:00 GRAND OPEN!https://www.instagram.com/brooks_greenlit_cafe?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw%3D%3D

ABOUTこの記事をかいた人

大泉寛太郎

1981年生まれ。 学生時代より、イベントチームやフットサルチームの立ち上げ、BarなどでDJとして活動。 大手商業施設でテナントリーシングや営業企画、PR、広報など幅広い分野を経験したのち、2008年大泉工場入社、2012年より現職。 アジアからオセアニア、ヨーロッパ、北米、アフリカと世界中を飛び回り、地球の「今」を体感。 「地球を笑顔で満たす」というMISSIONを掲げ、日々、いかに「素敵な環境を創造するか」自問自答しながら生きている。 にゃん丸という愛猫と二人暮らし。