楽しいが、続ける理由

  • 機能性発酵飲料「_SHIP KOMBUCHA」の製造販売
  • 100% Plant-Based/Naturalな素材にこだわったカフェ「1110 CAFE/BAKERY(川口市領家)、「BROOKS GREENLIT CAFE(港区南青山)」の運営
  • 約3000坪の自社敷地を活用した各種イベントを開催
  • 自社農場で野菜の有機栽培に挑戦
  • サーキュラーエコノミーの実践                        などなど

素敵な環境を創造し続け、世の中を笑顔で満たす活動をしている、大泉工場のKANです。

知識があることより、学ぶこと。
学ぶことより、楽しむこと。

「楽しむことに勝るものはない」——
そんな言葉を、最近読んだ本の中で目にした。
なぜかその一節が、ずっと頭の片隅に残っている。

ふと振り返ると、今の自分の行動や選択の多くは、この言葉に集約されているような気がしてきた。

たとえば、走ること。

いつからか思い出せないけれど、月間100km以上走るという習慣が、僕の生活の一部になっている。
朝起きて走る。旅先でも走る。雨の日も、気分が乗らなくても、走る。
マラソン大会に出るわけでもなく、特に記録を狙っているわけでもない。
ただ、走るという行為が、僕をどこかへ連れていってくれる気がして、走り続けている。

「なんでそんなに走るんですか?」

よく聞かれる質問だ。
そのたびに「太りたくないから」とか「なんとなく習慣になっていて」とか、そんな返答をしてきたけれど、本当のところは、僕にも明確な理由がなかった。

でも、あの一節を読んで、ふと腑に落ちた。
そうか、楽しいからなんだ、と。
走るという行為そのものが、僕にとっては純粋な「楽しみ」だったのだ。

先日、経営しているカフェ「BROOKS GREENLIT CAFE」で、偶然、ランニングトレーナーという肩書を持つ方と出会った。
怪我を防ぎながら、効率的に走るためのフォームや体の使い方を教えているという。
これまでずっと自己流で走ってきた僕だったが、どこか惹かれるものがあり、彼が主催する朝のランニングセッションに参加してみることにした。

場所は代々木公園。朝の空気が澄んでいて、街がまだ目覚めきっていないあの時間帯は、特別な静けさがある。
参加者は僕を含めて数名。最初に軽くストレッチをし、その後、ビデオ撮影をしながら実際に走る。

これが面白かった。
初めて客観的に見た自分の走る姿が、まぁ、滑稽だった。
背中が丸まり、腕の振りもバラバラで、何より無駄な力が入りすぎている。
でも、そんな自分に笑いながらも、改善すればもっと軽やかに、もっと楽しく走れるという感覚が芽生えた。

実際、コーチングを受けた後にもう一度走ってみると、体の動きがまるで違う。
重心の位置、呼吸のリズム、足の運び方から手の握り方まで。
全部が自然と噛み合い、まるで風を切るように、代々木公園から表参道、骨董通りへと軽やかに走り抜けた。
走ることって、こんなにも気持ちいいんだと、改めて感じた瞬間だった。

そして思った。
これって、仕事も同じなんじゃないか?

僕たち大泉工場で取り組んでいる事業のひとつに、_SHIP KOMBUCHAという発酵飲料がある。
2012年にアメリカでKOMBUCHAと出会ってから、もう10年以上が経つ。
事業化を決めたのは2016年。最初は社内でも、周囲でも、「そんなもの売れるの?」という声ばかりだった。

でも僕は、海外でKOMBUCHAが人々の生活に入り込み、熱狂を生み出していく様子を、何度も現地で見てきた。
ローカルのマーケット、ファーマーズマーケット、レストランやカフェのドリンクメニュー——
あらゆる場所にKOMBUCHAがあって、人々が当たり前のように手に取っている。

その風景が、僕にはたまらなく楽しかった。
これは絶対に、もっと広がっていく。そんな確信を持って、大泉工場の新たな挑戦としてKOMBUCHAを始めた。

あれから数年。
今では「大泉工場といえばKOMBUCHA」と言ってもらえるくらいになり、少しずつではあるが、市場も理解も広がってきた。
自宅でも、自家製KOMBUCHAをつくっている。たまに友人に振る舞うと、みんな興味津々で驚く。

——なぜ、続けられたのか。
それも結局、「楽しいから」なんだと思う。

楽しいことは、継続できる。
継続すると、上達する。
上達すると、もっと楽しくなる。
この好循環が、僕の中ではすごく自然に回っている。

「仕事はつらいもの」
そんな常識は、もう手放していいのかもしれない。

僕の尊敬するある人は、「働くことは生きること」と言った。
その短い言葉の中には、「楽しむ」という感覚が、きっと内包されている。
誰かの役に立ち、まだ世の中にないものを生み出し、新しい出会いや体験を重ねていく。
そのすべては、間違いなく「楽しいこと」だ。

僕はこれからも、何事も楽しみながら挑戦していきたい。
そして、周囲の人たちも一緒に楽しめる環境をつくっていく。
きっとそれが、僕にとって一番「楽しいこと」なのだから。

もし、こんなふうに「楽しむこと」を大切にしながら仕事をしたいと思ったら、ぜひ僕たちの仲間になってほしい。

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