「心も体も健康だと、世界はもっと楽しくなる。」
大泉工場では、この理念のもと2014年にORGANIC事業部を立ち上げました。
FUN FOODをもっと安心・安全な食べ物として子供たちに届けていきたい、という思いから始まったORGANIC事業部。
身近なところから少しずつ、地球の仲間たちにオーガニックプロダクトを届けていきたいと思っています。
そんなORGANIC事業部が、現在新たに取り組んでいるのが「KOMBUCHA(コンブチャ)」です。
KOMBUCHAってご存知でしょうか。昆布茶ではなく、別名紅茶キノコとも呼ばれる、紅茶を発酵させた飲料のことです。
乳酸菌やアミノ酸、消化酵素などを含み、デトックスや免疫力アップが期待できる酵素飲料として、主に欧米のヘルスコンシャスな人々のあいだで非常に関心が高まっているのです。
KOMBUCHAは酵素の働きによってできる飲料ですが、実は、私たちの身近にコンブチャとよく似た製法でできる飲料があります。
それは、実はビールなんです。
その製法を体験するべく、手作りビール工房を実施されている、茨城県那珂市の木内酒造さんにお邪魔してきました。
木内酒造さんは、190年以上の酒造りの歴史を持つ蔵元。日本酒・焼酎・ワインなど幅広く手掛けられていますが、中でも「世界で一番売れている日本のクラフトビール」常陸野ネストビールが注目されています。
上野駅から特急に乗り、水戸駅でJR水郡線に乗り換え、常陸鴻巣駅で下車。のどかな道を10分ほど歩いていくと、看板が見えてきます。
こちらが木内酒造さんです!
門をくぐると、風情のある蔵があたたかく迎えてくれます。
蔵のうちのひとつ、手作りビール工房へ。
ビール造りは、まずはベースとなるビアスタイルを決めます。
ベースはスウィートスタウト、アンバーエール、ペールエール、ホワイトエールの4種類。
ビールはビールでも、それぞれまったく違った味わいに驚きます。
私たちは多数決の結果、甘みと苦みのバランスがほどよい、琥珀色の『アンバーエール』に決定!
ベースを決めたら、次にアルコール度数、苦み、ホップを選びます。
要望をもとに、スタッフの方がレシピを作成してくださいます。
レシピが決まったら、麦芽(モルト)を種類ごとに計量し、機械で粉砕します。
粉砕された麦芽を釜に投入したら、ボイラーの熱を使って温度を67度まで上げます。
この温度に保つことによって、麦芽に含まれるでんぷんが、酵素の働きによって糖に変わるのです。
温度を保ち糖化が完了しているかどうか、ヨウ素液を使ってテストします。
麦汁の試飲をすると、甘くなっていることがわかります。
その後は再度加熱し、酵素の動きを止める為に麦汁の温度を76度まで上げます。
酵素の動きを止めたら釜の下から麦汁を抜き上から麦汁を戻す循環作業を行い、麦汁濃度を均一にしながら澄んだ麦汁と粕とを分離させます。
その後は麦汁を右の糖化釜から左の煮沸釜に移動させます。
この間、糖化釜の中の麦芽は空気に触れると酸化してしまうので、常に麦芽の上に水の層があるように、熱湯をかけ続けている必要があります。
移動をする際に麦芽自体が濾過フィルターになり、時間を掛ける事によって深い味わいに仕上がるそうです。
時間を掛け移動させた麦汁を煮沸し、ホップを三回に分けて投入します。
一回目二回目は苦み付け、三回目に香り付けを行います。
最後のホップを投入したら麦汁を瞬間冷却し、酵母が活動しやすい温度にします。
冷却した麦汁の味を確認して、仕込み作業は完了。
後の発酵、熟成作業はスタッフの方に託し、数週間後完成したビールが到着するのを待ちます。
全作業通して3~4時間といったところでしょうか。ビールがどうやってできるのか、酵母の働きとそれを活かすために必要なたくさんの手順について、体で体験できる貴重な時間になりました。
木内酒造さんはビール工房の方も、工場の方も、みなさん笑顔でご挨拶してくださり、ビールに関するお話をたくさん聞かせてくださいました。
当初の目的であった発酵の仕組みはもちろんですが、こだわって物を造る姿勢についてもたっぷり学ばせていただき、襟を正す気持ちになりました。
地球を笑顔にできるプロダクトを届けていきたい。FUN FOOD事業もORGANIC事業も、一見相反する事業に見えるかもしれませんが、根幹にあるのは同じ理念。
「FUN FOODで地球を幸せに」です。
どの事業の、どの業務でもこの理念を念頭に置いて取り組む意識をしています。
まだまだ始まったばかりではありますが、自信をもってKOMBUCHAを皆様にお届けできる日が来るよう、一同邁進していきます。