こんにちは!CAMPUSチームのKEENです。私が所属している大泉農場では、農薬・化学肥料を一切使わない野菜づくりを行っています。
そこで重要なのが“土”です。
良い土を自分たちで作る必要があり、その素材となる堆肥(コンポスト)を自分たちの身近なものを廃棄せず、再利用し堆肥として農場の土に還元しています。
今日は、そんな取り組みのお話です。
■堆肥ができるまで
堆肥は発酵によってつくられていきます。
細かい工程は違えど、日本酒やワインを作るのと同じ部類だと思っています。
①発酵に必要な有機物を投入
投入する有機物は・・・
大泉工場の各事業で出る残渣
・コールドプレスジュースの搾り残渣
・KOMBUCHAを製造した際のお茶っぱ
・コーヒーかす
などです。
②上記の素材を入れると早速、目には見えない小さな微生物が働きを始めます。はじめに分解しやすい糖やアミノ酸から分解が進み、タンパク質などの物質が糸状菌(一般的にカビと言われるもの)によって分解され、微生物たちの呼吸による熱によって発熱が起こります。その熱は50℃前後になります。
③50℃近くなると糸状菌は生きられず、代わりに高温性で生きれる放線菌が増殖してきます。そして、放線菌が分解していくものがなくなると熱量を発することがなくなるので、温度が下がります。
臭いなどもなくなれば、畑に土に還します。
■堆肥って何がいいの?
堆肥の効果としては、一般的に下記の3つが挙げられることがあります。
①土壌物理性の改善
土の中の通気性、排水性、根が張りやすくなるふかふかの土にする助けとなります。
②肥料成分が豊富
カルシウム、マグネシウム、カリウムといった野菜が育つうえで必要な栄養を保持してくれます。
③病害菌を抑制
堆肥を作る過程で多くの微生物が働くことになるため、多様な微生物がいることで、病害菌の急激な増殖を抑制する効果があります。
■私たちの取組み
私たちの土づくりは、冒頭でお話した各事業で出る残渣で作るだけではありません。
川口にある大泉工場は、約3,000坪の広大な敷地にたくさんの緑・木々があります。
ここでは1年中葉が落葉し、膨大な量となるため、全てではありませんが一部を廃棄することなく敷地内で“腐葉土”も作っています。これを半年から1年かけて土化して農場の土に混ぜています。
堆肥ほどの栄養はありませんが、ミミズを始め、多くの微生物が住んでいるので農場の土に混ぜることで、微生物の量を増やすことができます。
まとめ
堆肥を作っていくうえで、色々な農家さんにも伺って勉強させてもらいますが、『発酵と腐敗は紙一重』なんて言葉を聞きます。入れる素材の量、水分量、通気性などなど微妙なバランスで成り立っており、バランスが崩れると腐敗してしまう非常に難しいものです。
日々、試行錯誤しながら最適な状態を目指していますが、微生物たちの力で発せられる熱などを自分の手で感じるのは、感動です。
安易に廃棄するのではなく、循環させて土などの大地にも、私たちの身体にもいい野菜づくりを一緒に体験いただける方を募集しております。
▼農場体験にご興味ある方は以下、InstgramへDMにてお気軽にご連絡ください♪
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