なんのためのゴミ拾い?なんのためのリサイクル?

こんにちは、PR teamのIwamotoです。
大泉工場には会社周辺のごみを拾う活動(芝川クリーンプロジェクト)があり、道端に捨てられたたばこの吸い殻、ペットボトル、空き缶、コンビニ弁当の包材などを拾い集めては分別して廃棄している。
そのせいか、街を歩いている時にふと見かけたごみ箱に、ごみがきちんと捨てられていると、それだけでふと安心してしまうことも。(喜びの沸点が低すぎる?笑)
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しかし、残念な気持ちになることもしばしば。自動販売機に設置してある空き缶やペットボトル用のゴミ箱に、コンビニのロゴマークの入った紙コップやたばこの箱など、入れてはいけないごみが捨てられてしまっている光景がその一つ。これ、皆さんもよく目にしているのでは?今回はこんな身近な景色を掘ってみよう。
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自販機横のボックスについて、早速ネットで検索してみると、やはりであった。リサイクルボックスと呼ばれるこの箱、本来は回収箱という位置づけなのだが、ごみ箱と勘違いされ、異物を入れられてしまうケースが多いようだ。全国清涼飲料連合会の調査では、リサイクルボックスの中身の約30%がペットボトル以外の異物だったと!なるほど、日ごろからよく目にするわけだ。

なぜリサイクルボックスに、ビン・缶・ペットボトル以外のものを捨ててはいけないのか?異物が捨てられると、どうなってしまうのか?おそらく、このあたりの理解が進んでいないことが、ごみ箱扱いされてしまう原因なのではないか。そんな仮説を持ちながらもうひと調べ。

異物が混じったボックスの中身が回収された後、リサイクルの現場ではどんな弊害が起きているのか?
・リサイクルする際に、人の手で異物を除去する手間が生じる。処理費用も余計に増えてしまう。
・ペットボトルがリサイクルできずに燃やされてしまう。
・リサイクル工程まで異物が紛れてしまうことで、品質が悪化してしまう。
要は、リサイクルの効率が悪くなってしまうということ。
リサイクル率の向上には、ペットボトルをきれいな状態で集めることが欠かせない。ごみはたとえ道端にポイ捨てされなかったとしても、正しく廃棄しなければ、環境破壊の原因になってしまう。これはなかなか悩ましい。

こうした現状を受けて、リサイクルボックスの本来あるべき運用を目指すため、様々な取り組みも行われており、一部の地域では、POPやステッカーでの注意喚起、ボトルの投入口を下向きにした新型のリサイクルボックスを設置するといった試みが始まっている。大泉工場のある埼玉県内でも、大宮駅周辺で実証実験が始まったようだ。ぜひ川口市でも導入してもらいたい!
出典:「自動販売機横リサイクルボックスへの効果的な異物混入防止に関する実証事業の実施について」(環境省) (https://www.env.go.jp/press/press_00750.html)
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その他、飲料メーカーでも、ラベルレスボトルの販売や、使用したペットボトルから新しいペットボトルを作る「ボトルtoボトル」の推進など、リサイクルの効率化のための動きが活発化している。

ごみを拾ってはきちんとごみ箱へ捨ててほしいと思い、街を歩いてはごみ箱(正しくは回収箱)には捨てていいものだけを入れてリサイクルして欲しいと願っているわけなのだが、今度はリサイクルされればOKか?という思いに至る。ごみをごみとせずに再活用していくことは大事だが、せっかくリサイクルされたものを使わないことには意味をなさない。リサイクル製品化がゴールではなく、使ってこそのリサイクルだよねと。ゴミ拾いもリサイクルもそれ自体が目的ではないはず。

大泉工場では、サステナブルブランド「ECOALF」が手掛ける回収したペットボトルでつくられたTシャツをスタッフユニフォームに採用して、スタッフ自らが実践する機会をつくっている。
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また、リサイクルという形だけに拘らず、本社のあるOKS CAMPUS内では、廃材でつくったテーブルや看板を取り入れていたり、家庭で役目を終えた本を回収して運営するシェア図書館の開設準備中であったりと、訪れる方にも環境について考えるきっかけとなる仕掛けがたくさん。興味を持っていただけたら、ぜひ足を運んでいただきたい。
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ABOUTこの記事をかいた人

Iwamoto

教育サービス・金融業界にてマーケティング・プロモーション領域のキャリアを経て、2018年より大泉工場入社。PRチームを担当。趣味は登山、ランニング、キャンプ、縄文時代、NBA観戦など、一度ハマると深みにはまるタイプです。