こんにちは。大泉工場でグロースグループを統括している清水です。
前回のコラムでは、「大泉工場で挑戦をつづけること」というタイトルで、”あきらめずにやり切ること”について、ヘミングウェイの『老人と海』から得られた視点を書きました。
ただ、やり切ると言っても普段の生活や仕事に置き換えてみると、気合いや根性だけでうまくいくほど単純な話ではないことは誰もが認識していると思います。
そこで今回は、普段から私が意識している「やり切るための思考」についてまとめてみることにしました。
▶︎なぜこのテーマなのか?

今回の内容は、仕事において1〜6か月くらいのプロジェクトを進める場面をイメージしていますが、中長期に渡るプロジェクトにおいても根本は同じだと思っています。ではなぜ最後までやり切ることが難しいのか?というところから始めたいと思います。
もちろん、計画の段階で目的や目標が曖昧だったり、そもそも勝ち筋が見えていなかったりすることも大きな要因ですが、今回はそこではなく実行段階で起こることをベースにまとめています。
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基本的に組織が成長したり、何かを始めようとすると、その都度判断することや意思決定が増えていくわけですが、今やSNSやAIなどによって判断するための情報が簡単に入ってくるようにもなりました。それによって選択肢が増えること自体は決して悪いことではありませんが、それだけ判断する難易度も上がっていくことにもなります。
私自身も気をつけているものの、その罠にハマってしまうことは多々あって、その状態が続くと、前に進むために考えているはずなのに、考え続けること自体が目的になってしまったり、必要以上に時間をかけてしまったりすることがあります。
そして、判断に迷うことは止まってしまうことだけでなく、結果を求める不安から必要以上にやることを増やしてしまうこともあります。そうなると、個人としてもチームとしても疲弊してしまい、結果的に前に進むスピードは落ちていきます。だからこそ、どうすればやり切ることができるのか?を自分なりに理解しておくことは大事だと考えています。
▶︎やり切るための思考

(図:前に進める人と進めない人の違い)
情報が簡単に手に入る時代だからこそ、私が意識している(といっても、まだまだ未熟ですが…)のは、まず「いま」に集中することです。
もちろん、何も考えずに進めるということではなくて、最初に目的や目標を整理して、ある程度の勝ち筋や仮説を立てることは必要です。そのうえで、一度やると決めたら、その期間はなるべく「いま」やるべきことに集中します。
そうすると、当然のように悩みや課題が出てきますが、大事なのは、何でもその場で無理に答えを出そうとしないことです。
ここがポイントなのですが、そんなときは一度その課題を頭の中の箱の外に置くようなイメージ(上図)を持っています。そして、別の仕事をしたり(この視点でマルチタスクは効果的だと思っています)、人と話したり、気になるお店へ行ったり、一見関係のない経験を意識的にしてみます。そうしていると、別の経験がきっかけになって、箱の外に置いていた課題とつながることがあります。
その一連の中で私が大事にしているのは、集中することと悩むことを分けることです。(これができないと、いつまでも悩み続けるだけの状態になります) 課題(悩むこと)は一度手放し、新しい経験を通して無意識に整理してもらう。そしてもう一度課題に向き合う。その繰り返しが、結果として最後までやり切ることにつながっているように感じています。
▶︎現実から情報を取りにいく大事さ

この考え方を強く実感できたのが、GREENLIT KITCHEN(都市部に最適化したマルチ事業展開のゴーストキッチン事業)の立ち上げでした。
2026年3月に事業企画をまとめ、約3か月後の6月には事業をスタートしましたが、その出発点は、「休業中の西麻布の物件をどう活用するか?」という一つの課題でした。
もちろん、その課題について毎日考え続けていたわけではなく、その課題を箱の外に置きながら日々の仕事を進めていましたが、その間に、その課題につながるFact(事実や出来事)が、それぞれ独立した形で存在していました。
一つは、近隣のBROOKSでデリバリーサービスが急激に伸びていたこと。二つ目は、都内の取引先様から惣菜の卸を求める声が出ていたこと。三つ目は、都内の企業様からケータリングの相談があり、過去にも実績があったことです。
最初はそれぞれを別々の出来事として捉えていましたが、あるタイミングで、「この3つを組み合わせれば、一つの事業として成り立つのではないか?」と思うようになりました。そして、戦略を固め、その構想を実現できるメンバーも集まり、GREENLIT KITCHENという形につながっていきました。
振り返ってみると、一つの課題を持ちながらも、別の仕事や現場で新しい経験を重ねたことで、それまで点として存在していたFactが、一つの線としてつながったのだと思っています。
▶︎無意識がアイデアをつくる

バラバラに存在していたFactが、あるタイミングでつながる理由はちゃんと説明できませんが、私はその多くが無意識の中で整理されているのではないかと思っています。
GREENLIT KITCHENの事例だけを見ると、偶然アイデアが生まれたように見えるかもしれませんが、そもそも点と点がつながるためには、最初に点そのものが存在していないといけないわけで、だからこそ私は意識的に広い視野でFactに触れたり、普段から映画や書籍などを通じて新しい視点に触れることを大切にしています。
弊社代表の大泉も、毎週のように新しい場所や現場へと足を運び、人と話すこと、自分の目で確認することを欠かしません。そうやって自分の中にFactを増やしているからこそ、それらが後からつながり、大泉工場の新しい事業やアイデアになっているのだと思います。
つまり、アイデアとはゼロから生み出すものではなく、経験したFactが無意識の中で編集され、つながった結果として生まれるものだと考えています。だからこそ、仕事とプライベートを切り分けるというよりは、普段経験していることすべてが仕事につながっている感覚が大事なわけで、「ワークライフインテグレーション」という考え方も私は大いに支持できます。
課題についてのみ考え続けている時間よりも、新しいFactや別の視点に触れている時間の方が、結果として課題の解決につながることは意外と多いように感じています。
▶︎まとめ

まとめると、やり切るためには「いま」に集中し、目の前の経験を大切にすることが大事だと考えています。
その中で生まれた課題も、人に会うこと、現場へ行くこと、新しい景色を見ること、映画や書籍に触れることなど、自分の身体を通して新しいFactに触れることで、結果として解決につながっていくことが多いように感じています。
私たちと一緒に新しい挑戦を楽しみながら前に進める方がいれば、ぜひ一緒に働けたらうれしいです。






