フィジカルAIという言葉の力

ロボットと人間が共生した社会とは。

そんな未来的なテーマのイベントに、参加してきた。

僕は昔から、ロボットが好きだ。

ロボットといっても、鉄腕アトムやドラえもんといった、自分で意思を持って動き回るロボットというよりも、どちらかというと最近のルンバに代表されるような、生活を快適にしてくれるようなロボに心躍る。

ここまで、ロボットという言葉を使ってきたが、僕は今回のこのイベントにおいて、一番胸に残ったことは、実はテクノロジーの話ではない。

「フィジカルAIって、結局ロボットのことなんですよね。」

イベント中に聞いたその一言が、妙に僕の心に残った。

ここ数年、そして今年に入り、急速に僕らの生活の中にAIが実装されてきた。

このコラムもAIを活用して書いているし、調べ物をするにしても、打ち合わせをするにしても、画像を生成するにしても、僕らの生活の中で AIに触れない日は無くなったといっても過言ではない。

実装されたおかげで、巨額のマネーがAIの分野に流れ込んでいるし、日夜世界各国で開発競争は激化している。

そう、人々はAIという言葉に、熱狂し、 投資家が動いている状況が今である。

そして次に人々が熱狂するものは何かという問いかけに対し、フィジカルAIという分野が台頭してきている。普段からニュースを見ていると、 多くの人がこの事実を知っていることだろう。

でもフィジカルAIってなに?となると、いまいちピンとこない人が多いのではないか? フィジカルAIについて調べていくと、ある事実に到達する。

先にも述べたようにこれまでのAIは、文章を書いてくれたり画像を作ってくれたり、質問に答えてくれたりと、基本的には「画面の中」で使用されることが中心だった。

それに対してフィジカルAIは、「現実の世界で動くAI」のことだ。自動運転の車や、工場の機械、ドローンなんかにAIが搭載され、自律的に状況を見て考え、判断し、実際に行動する。

一言で言えば、僕らが昔からイメージしている”ロボット”のことだ。

ここで面白いことに気づく。

「AIの次に注目を集めるのはフィジカルAIだ」というと、未来的な響きになる。

「AIの次に注目を集めるのはロボットだ」というと、ちょっと古典的な響きになる。

全く同じことを言っているのに、今世間ではフィジカルAIという言葉が叫ばれる。

ロボットといった方がわかりやすいのに対して、フィジカルAIという言葉が使われる理由。それは、単なるネーミングではない。

言葉には、人に未来を想像させる力がある。

同じ技術でも、言葉が変わるだけで、人の期待も熱量も変わる。

人は未来そのものではなく、「未来を感じさせる言葉」に熱狂する。

そして人も企業も、お金も集まる。

テクノロジーのイベントで僕は、この気づきに胸が躍った。

僕らは未来を創ろうとしている。

でも、その未来を語る言葉は、本当に未来を向いているのだろうか。

KOMBUCHA事業を始めたのは2016年。

気づけば約10年が経った。

海外でKOMBUCHAは、もはや新しい飲み物ではない。いい意味で、生活に定着した存在になりつつある。 日本だけを見ていると気づきにくいが、世界を見据えて活動する僕らにとっては見過ごせない事実だ。

Plant-Basedという言葉も同じく、当たり前になりつつある、これも世界の話。

日本において新しいと思われる言葉も、世界に目を向けると、すでに時代遅れになっている言葉になっている可能性があるのだ。

それに対して、大泉工場はそういったテクノロジーの会社ではない。

未来を意識し、事業を進めていく中で、僕らの事業をいかに未来的に表現し、人々に伝えていくかが成功の一つのキーファクターである。

そんな中で最近生み出された言葉が「NEO発酵」。

歴史の延長線上で、発酵という考え方そのものを、人や組織、社会に広げる新しい思想を、こう定義してみた。 微生物が世界をよくしてきてくれたように、僕たちも発酵という知恵を使い、人や社会にいい変化を醸す、そのきっかけとなるプロダクトや場を 生み出し続けることを目指しているのだが、まだまだその道のりは始まったばかりである。

そしてこの言葉自体が、正しいものなのか。

思想を定義したところで、世の中が動くわけではない。

実際、テクノロジー業界では、その「言葉づくり」が未来を左右する場面も少なくない。NVIDIAのジェンスン・フアン社長兼CEOが、フィジカルAIという言葉を世界に向けて強く打ち出し、人々を熱狂させている。

「NEO発酵」という言葉は、フィジカルAIのように、新しい時代を象徴する言葉になれるのだろうか。

10年後、この言葉が当たり前のように使われている社会を、僕は本気でつくりたいと思っている。 そんな未来を共に発酵させていきたい仲間を、僕たちは常に募集している。

ぜひ僕たちの活動を見てもらい、興味を持っていただけたらエントリーして欲しい。

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